雨宮昭一の個人研究室

政治学と歴史学と地域の研究をしている雨宮昭一の備忘録です

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

非既成勢力の自己革新と占領軍の物語

中村元さん、笹川裕史さん、高岡裕之さんから笹川裕史編『現地資料が語る基層社会像』汲古書院をいただいた。全体に興味があるが、ここでは中村元さんの書かれた、「第5章 戦時戦後日本社会と露天商集団」にコメントをする。表題のテーマを実証的に論じた優…

2020年12月の俳句

この間、来年1月締め切りの「研究ノート」の準備といくつかのZOOM研究会に参加したこと、さらにこの「12月の俳句」欄に出すはずの俳句を「11月の俳句続き」に出してしまったので、ここに書く俳句は少ない。 枯野でもやるときはやるですね、坂野さん それ…

歴史学研究会のズーム研究会に参加して

この間歴史学研究会のいくつかのズーム研究会に参加したので全くの個人的感想をかいておきたい。 歴史学研究会合同部会(11月29日)では、従来の中央集権的主権国家としての近世国家は実は水平的に多様な要素を含む国家であり、帝国であることを日本、東洋…

坂野潤治さんを悼む

坪内稔典さんに「枯野では捕鯨の真似をしろよ、なあ」という句がある。これは句仲間の追悼の句としてつくられたものである。私は弟子ではないが、長い間親しくつきあっていただいた、畏敬すべき人としての坂野潤治さんに何かを書きたいと思った。 俳句では「…