雨宮昭一の個人研究室

政治学と歴史学と地域の研究をしている雨宮昭一の備忘録です

2022年4月の俳句

鞦韆の揺るがす空の閑かさや

古雛鼻梁丸き婆に似て

ルフレジやり終えて老春の月

弓取の力士の老け顔春たける

深呼吸今年も今年の花に遭へ

探すのは場所自分ではなし春

ライン中窓開けて春雨を聞く

人去りて春風うらら遊園地

子の家族帰る車のゆるゆると

前向きでないからいい鈴蘭の花

あの世なのかこの世なのか春の世の夢

風強し花を散らさぬ音聞こゆ

衣更え腎臓はおいていく

春驟雨人去りてあとの研究棟

春天に穴をあけたる本塁打

顔ありあり名前でてこぬ四月かな

本当のこといひて笑わる四月馬鹿

四月馬鹿通信句会費払い込む

ベランダの小さき花に小さき蜂

ウクライナの人々、ロシアの兵士によせて〉

火葬されるしあわせ放置される春

ウクライナ侵攻〉

なにゆえか今年の桜はみな白い

行く春やせめて「子供の家」に寄付

原発にミサイル二発四月馬鹿

戦争でなく事変と言った万愚節

戦争でなく行動なりと四月馬鹿

ナチがナチ打倒といふ四月馬鹿