雨宮昭一の個人研究室

政治学と歴史学と地域の研究をしている雨宮昭一の備忘録です

2021年9月の俳句

不特定多数の無言蝉時雨

踏切を越へて秋の人になる

凶暴にすずむしすだく変電所

秋の闇のみ運ぶ新幹線

パラ初回戦傷者多今皆無日本夏

龍田姫灯のみ運べる是政線

女王としもべカフェの夏

群れ魚に子等も加はる夏の海

漂猫に慕ひ慕はれ夏続く

デモ指揮で検挙の若き日あたたかき母の黙

父逝くや旗色を鮮明にせよと母のたまふ夏

食事が家族のもとなのにうるむ目夏

良典優斗真里奈泌尿器科医師の名前涼

pkを志願で決める監督涼新た

先発もおさえも広島五輪夏

技試しメダル失いしを世界の選手抱き担げり

すべりこみアウト風爽やか

つくつくにあとずさりする富士の山

大鯉に決壊したる大井川

天の川のぼりて出羽の立石寺

銀漢を降りるや西の本願寺

野分晴咆えるがごとき木々の揺れ

野分晴木々咆えるなり揺るなり

野分晴の風に見入るる幼かな

野分晴雲三層に流れあひ

百日草の朱に止められる媼一人

摺り足のスマホ歩きやハイヒール夏

やはらかく灯る全窓工房ジブリ

特養よりもれる合唱長崎の鐘

暖簾の片起こしバンデミック夏

台風が時間もろとも持って行く

打つ水が光を集めいしだたみ

以上。