雨宮昭一の個人研究室

政治学と歴史学と地域の研究をしている雨宮昭一の備忘録です

2021年4月の俳句

春満月を家の中まで連れ遊ぶ

春時雨蕗てふ花のあたたかさ

水平に氷河の擦痕岩山春

花に佇ち花の向こふを見てゐたり

初桜とらえし御器齧りのやはらかさ

大輪のらっぱ水仙息深し

花満つる桃の花満つ甲斐路かな

花満つる同姓の墓二十ほど

春燦燦万物を寛大にす

花絢爛花に負けても花と写す

中青年褒めていたわりノックする

打ち上げられし巨船四十五度春の月

チンピラを一人前にしてくれたと卒業子

菜の花を風がなでゆく廃線

花に風昨日の憂さのおきどころ

悠揚と花と木もろとも夜に入る

江戸武蔵甲斐とわたりて花に飽き

以上