雨宮昭一の個人研究室

政治学と歴史学と地域の研究をしている雨宮昭一の備忘録です

2020年4月の俳句

雪に春ごみのうえからあらせいとう

かみあわぬ犬と入れ歯と朧月

はずれにはかならず桜甲斐の村

疎らとはかくもはなやか藪こぶし

若柴の一葉一葉の陽のひかり

聞かなかったことにしてくれ亀が鳴く

何をしに来たか忘れて亀が鳴く

物理学ラボの机の亀が鳴く

エラーなしに進化はないと亀が鳴く

ヒヤシンスこの人なんとなくミドル

羽根布団干したら三倍サルバドール

ふわふわのおとこと青空柳の芽

沈丁花つかみどころのないおとこ

さんざしの花の向こうの牛乳瓶

公園のチュウリップはでかすぎる

落花落花こと終わることの明るさ

急ぐが要らないものばかり春深し

現代過去未来もろともに咲く桜

以上