雨宮昭一の個人研究室

政治学と歴史学と地域の研究をしている雨宮昭一の備忘録です

蝋山政道における起承転結

この間体調を崩し、ブログを休んでいたら何人かの若い友人から「催促」もあり、体調も回復してきたので書くことにする。 この間、『占領戦後史研究会ニュースレター』2018年6月に「戦後体制の言説生産の場と主体」という文章を書いた。そこでは蝋山政道が戦…

吟行場所としてのスーパーマーケットとその結果

昨日、市井の日常の場の一つとして選んだスーパーマーケットに吟行した。そのあとの句会ではいつになく豊富で多様で具体的な俳句が披露された。 カーネーションのあたりの品の影深き(いつこさんー以下さん省略) メロディーとともに売らるる新茶かな(ひでお…

出版記念会と四月の俳句

4月15日日曜日に小金井市のマロンホールで地元小金井市の「雨宮ゼミナール」の方々による拙著『協同主義と戦後システム』有志舎 、の出版記念会がひらかれた。27名参加され、地元の人、若い研究仲間、茨城大学、獨協大学で教えたゼミ生などがそれぞれ10人ず…

『戦時期の労働と生活』法政大学大原社会問題研究所の2,3の論文について

出口雄一さんと米山忠寛さんから『戦時期の労働と生活』法政大学出版会、2018年をいただいた。第八章戦時期の生活と「遵法運動」と題する出口さんの論文は国家法秩序と社会規範の分立をめぐる動きの実証的な論文でありその歴史的法学的位置と意味をみごとに…

三月の俳句と吟行の場所

雪曝し四十八茶百鼠 春の闇乗せて空っぽメリーゴーランド 雪解光紙漉く村を両断す 以上が句会にだした句である。また5月の吟行の幹事を依頼されたので場所をかんがえた。今まで行ったり聞いたりした場所は例外なく名所旧跡、公園である。私はより日常的で市…

市制60周年、歴史、課題

2月17日に「小金井市民運動新聞」の編集部の人から、市制60周年を迎えるにあたり、私が現在、市民講座で行っている「小金井市の近現代史から小金井市の現状と課題を考える」の内容を8回から10回ほど連載したいとの依頼があった。3月に上梓される本のあとは今…

「戦後レジームからの脱却」と沖縄

昨2月8日戦後体制研究会の研究例会があった。自民党衆議院議員で宏池会の国場幸之助さんのインタビューがおこなわれた。沖縄の保守故の特徴でかつその課題の複雑性や先端性ゆえに保守そのものの先端的普遍性につらなることを感じた。 特に印象的であったのは…

唯武器論と朝鮮問題

唯武器論とは1933年に毛沢東が「持久戦」という著作のなかでのべたものである。戦争の勝敗は武器のみによって決まらない。きめるのは物ではなく人である。持久戦争になれば敵の武器も消耗したり士気がなくなったり、国内での厭戦、国際世論の非難などの武器…

帰心といふ色 - 雨宮昭一の個人研究室

帰心といふ色 - 雨宮昭一の個人研究室

帰心といふ色

1月20日のマッカーサーノート研究会、翌21日の文明ホオラム@北多摩に連続参加したがさすがに疲労した。20日の統帥権の報告については私の『近代日本の戦争指導』の範囲であった。もう1本の立憲民主党の生成過程はじつにおもしろかった。旧社会党、連合、広告…

2018年の年賀状

明けましておめでとうございます。昨年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願い申し上げます。 昨年は3月に大学院の講義を終えて長い教員生活を終えました。お世話になり感謝申し上げます。引き続き日野市審議会、新しくNPOの理事就任などあり、天…

12月の俳句など

11月26日横浜で天川さんの新著をめぐる「放談会」で報告。ポスト戦後体制ではこれまでの集権、分権などなどの再定義が必要なことなど話す。内容は本にされるとのこと。 単著の再校終わりつつある。改めて各収録作品を見ると、主要なものはいずれも2014年に退…

南天に南天の実

11月5日小金井市公民館自主講座で「小金井市の近現代史における生活の困難と互助と 連帯をめぐって」の講演行う。参加された市民がいずれもボランティアなどの社会に関わられていることに驚く。俳句、尺八、しごとなどなしつつ。 著書の初校やっと終わる。26…

赤の静謐

今度の選挙の基本的な争点は戦後体制の越え方である、との私の指摘に賛成される意見があった。選挙のことも考え、出版する本の校正も行い、発句もしてしまった。 10月の俳句 メタリックな赤の静謐曼珠沙華 風よりも視線にゆるる曼珠沙華 亀石は西に向かはず…

今度の選挙の争点は戦後体制の越え方

争点は、日本国憲法、その憲法に規制された安全保障、必ずしも新自由主義的でない社会保障、外国人との共生などを要素とする戦後体制をどうするかである。 安倍自民党も小池希望の党も改憲、憲法に規制されない軍事的安保、新自由主義、日本ファーストなどで…

戦後体制の最悪の越え方ー超え方の大連立ー政権交代が争点ではない

この数日間の政治の動きははげしい。小池百合子氏の主張には賛成できないが、まさに見事な政治というアートをあやつる卓越したアーティストである。このまま進むと自民党が辛勝するにしろ、希望の党が大量進出などいずれにしても考えられるのは、改憲、新自…

白の密度

協同主義に関する本を準備していて、どっと初校が送られて来ている。余裕がないので九 月の俳句を記しておく。 団子虫反転するや秋思あり 白桃の白の密度や迎鐘 中天の柄杓のしたの秋思かな

8月の俳句

大変な暑さと湿気の中で飯田泰三さん、出口雄一さん、坂野潤治さんの文字通りの 大著をやっと読み終えたがその感想をこのブログにも載せようと思ったが体力気力が追いつかないのでそれはおいおいすることにして俳句をかく。 8月の俳句 星祭逢へぬ予感は太古…

憲法体制を支える言説生産の場としての憲法調査会。日米解釈改憲体制としての憲法体制。

7月22日に占領・戦後史研究会で、廣田直美『内閣憲法調査会の軌跡』書評報告を依頼され行った。詳しい内容は『会報』に載せられると思うのでごく簡単に話す。本書は56年岸内閣の時に作られた調査会が改憲促進の予測に反した理由を調査会内部の動きを分析して…

格差、コミュニティ、私的所有権

この間いくつかの研究会に出席したが印象に残ったことに感想を書くことにする。少し前になるが5月28日に本当に久しぶりに歴史学研究会大会現代史部会に参加した。それぞれの報告、コメントにたくさんのことを教えていただいたが、1つは格差が偏差値的格差で…

人在る火柱

7月も終わりそうなので3句をかきます。 ロンドンに人在る火柱ありて夏 麻服の師の息速し弥生坂 夕闇といふ闇の中なる大手毬

かすかな苦さ

6月の俳句 野の闇や同じ色無き群れ蛍 蛍火や子等の瞳に縦横に 珈琲のかすかな苦さ青葉騒

天川晃さんを悼む

4月27日に天川さんがなくなられてから3週間たつが喪失感が激しくまだ立ち直れていない。もう半世紀前になるが最初にお会いしたのは天川さんが東大法学部の助手をされていて筆者が大学院生の時であった。当時は「東大紛争」が始まる直前ぐらいの時である。そ…

石の置きどころ

石の置きどころ 先月末に少し先輩だが親友である天川晃さんがなくなって喪失感が激しくしばらくぼう然と過ごしたが、依頼された追悼文をやっと今日書き終えた。すこし回復したが本の校正などはまだまだだ。それで空元気を出して絞り出したり吟行で詠んだ俳句…

稀勢の里を見るいろいろな見方

昨日、茨城大学協創教育研究センター研究会のコメンテーターとして大学に向かう午後1時30分ごろ、水戸駅で「稀勢の里横綱に」との茨城新聞の号外が手渡された。稀勢の里については私も何度も何度もがっかりしてきた。前々場所の時であるが句会で、 稀勢の…

徳田球一と水仙

昨日自転車で多摩墓地にある私の家の墓にお参りに行った。済ませて自転車で帰るとき引きつけられるように右を見たら徳田球一という自然石に近いお墓があった。そして花入れに一輪づつ水仙が供えられていた。 徳田は「獄中18年」「戦後日本共産党初代書記長」…

2017年の年賀状

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。昨年は三度の研究会報告、大学院の講義、早大、獨協大学での社会人講座、中国語版『占領とと改革』の出版、日野市地域創成報告書作成、BS朝日出演や句会参加などをいたしました。年甲斐…

大阪・アート・七つの船

2016年12月4日に大阪でおこなわれた「7つの船」というアートプロジェクトによるナイトクルージングに参加した。その時の印象が深かったのでその日にラインで知人に感想を送った。それはアートだけではなく歴史、地域、政治にとっても深い示唆を与える経験だ…

加藤陽子『戦争まで』朝日出版社、、2016年、について

はじめまして、雨宮昭一ともうします。最近懸案だった協同主義研究のための見取り図の一つを書くことができました。それが「戦後の越え方と協同主義ー協同主義研究のための見取り図の一つとして」『独協法学』2016年8月、です。ここではそれ以後気がつ…

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